ARTSからゲームリサイクル店への呼びかけ
(98年8月)

いよいよ中古を巡る中古裁判始まる!
生き残りをかけてARTSに結集しよう


●メーカー5社による訴訟

 去る6月12日、カプコン、コナミ、スクウェア、SCE(ソニー・コンピュータエンタテイメント)、ナムコの5社が関東を中心に60店舗を展開しているTVゲーム専門店「ドゥー」(本社:神奈川県相模原市、野島廣司代表)を相手取って、中古販売の差し止めと廃棄を求める訴訟を東京地方裁判所に提起しました。
 訴訟の内容は「動画や映像を含んだゲームソフトの中古販売は著作権法の頒布権を侵害する」というもの。
 まずは中古販売の差し止めと廃棄を求めた後、損害賠償についても損害額を算定し、追加請求していく方針とのことです。この訴訟により頒布権を巡っての中古問題が、いよいよ司法の場で争われる事になりました。

●メーカー強硬姿勢を崩さず

 これまでARTSからの再三の呼びかけに対して「頒布権を認めない限り交渉のテーブルにつく気はない」という強硬姿勢を貫いて来たCESAですが、その言葉通り、メーカー側はついに裁判という強硬手段に訴えて来ました。ここまで強硬な姿勢を貫いて来た以上、メーカー側は裁判による和解ではなく、頒布権についての判決を求めて来ることは必至であり、従って、私達も今まで以上の危機感を持って闘っていかなくてはならないのです。

●裁判に呼応する動き

 今回の裁判に呼応するかのように、メーカー側は一気に中古禁止を実現すべく全力を注いできています。
 それは今年年頭からのCESAの中古撲滅キャンペーンの開始や公正取引委員会の審判の場でSCEがTVゲームへの頒布権の適応を明言して闘っていること、さらにエニックスが中古禁止の警告文書を仙台のTVゲームショップ店宛てに送付し、中古規制を事実化しようとする動きなど、具体的な形で現れてきています。
 このようにメーカー側は中古禁止に全精力を注いでおり、外堀は徐々に埋められているという状況です。このまま放置すれば本当に中古が禁止され、全国のTVゲーム専門店は廃業に追込まれるのは必至です。

●裁判次第で専門店は壊滅

 私達ARTSはTVゲーム業界で唯一、中古の合法性、必要性を訴えている団体です。従って今回の裁判には、弁護士の派遣から裁判費用に至るまで、全面的に支援すべく体制を整えています。
 しかしこうした準備も、全国のTVゲーム専門店の力を結集したものでなければ本当の力を発揮することは出来ません。例えば今回の裁判に万一負けた場合、一つの判例で全国で中古を扱っているTVゲーム専門店は、軒並み中古の差し止めと廃棄処分を受けた上で、多額の損害賠償をメーカーから請求されるはめになるのです。
 つまりすべてのTVゲーム専門店は廃業に追込まれるという事です。

●ARTSに結集を

 ARTSでは裁判に備えて弁護団を組織、また著作権法の専門家に頒布権の是非を問うなど、色々な活動を行い、積極的に対応していきます。こうした活動をメーカー側の先手を打って行うことが、中古の合法性、正当性を証明するために不可欠だと考えるからです。
 しかしこのような活動も、全国のTVゲーム専門店の賛同と協力がなければ成果を上げることは出来ません。中古問題は他人の問題ではありません。放っておけば誰かが解決してくれる問題でもないのです。
 それはあなたのお店の存続に直接関る重大な問題なのです。
 その点をご理解のうえ、一刻も早くARTSに加盟し、一店でも多くの力を結集しようではありませんか。当面ARTSは裁判費用として加盟店1店あたり3万円を上限として会費を徴収します。裁判に勝つ為には資金が必要であり、それは専門店一店舗で賄える金額ではありません。こうした面でもARTSは重要な役割を担っていくのです。
 今すぐ加盟を、それが中古店存続の唯一の手段です。

●独自の活動を行う店舗は宣言を!

 仮に「ARTSに加盟しなくとも自分で勝手にやるからいいさ」「訴えられたらその時はその時だ」とお考えの方がいらっしゃるようでしたら、どうかそう宣言して下さい。いま求められているのは、中古ビジネスの存続を掛けて共に闘う人と、それを放棄する人との選別です。放棄する店舗は、ARTSの組織外としてメーカーからの圧力への保護手段は一切取りません。その結果、訴訟の対象になったとしてもそれはARTSと何ら関係がないとみなされます。

  → 『ARTSからゲームリサイクル店への呼びかけ(97年8月)』
 

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