声 明 文


 東京裁判が本日の判決で「ゲームソフトに頒布権は及ばない」との判断を示されたことに敬意を表します。
 本判決は、特定の業界の利益に偏重することなく、著作権法の世界的潮流をまえつつ、映画の著作物にのみ認められた頒布権のゲームソフトヘの適用を否定した点において高く評価するものです。
 
そもそもゲームソフトの中古売買をめぐる問題は、一部のメーカーによって一方的にもたらされたものでした。プレイステーションの発売にあたってソニーコンピュータエンターテインメント(SCE)が独自の販売戦略を推進する上において中古サービスを阻害要因と見なしたのが発端となり、一部のソフトメーカーがソフトの販売不振の原因を中古販売業者に転嫁するに至ったのです。
 
SCEの独善的な販売戦略は昨年1月、公正取引委員会の改善勧告を誘発しました。又、ソフトメーカーが著作権法を曲解して中古ビジネスを根絶しようとした企みは本日の判決によって潰えました。
 そこで、エニックスが加盟するCESA(コンピュータエンターテインメントソフトウエア協会)及びACCS(コンピュータソフトウエア著作権協会)は、様々な場で展開している「中古撲滅キャンペーン」なる不当な行為を即刻止め、判決に従った対応をとって頂きたいと考えます。
 
本日の判決は私たちのビジネス基盤が合法であることを明確に示したものであります。
 又、ゲームユーザーは自らの購入したゲームソフトを自由に処分できる、ユーザーは納得する価格でソフトを入手できる、という当然の事柄を改めて確認したものであり、ゲームソフトの流通における消費者の立場に光をあてたものとして高く評価できるものです。
 メーカーは本日の判決を真摯に受け入れ、ゲームソフト産業の振興に向けて正しい流通のあり方を改めて考えて頂きたいと思います。
 

  平成11年5月27日
   テレビゲームソフトウエア流通協会(ARTS)
  代表理事 新谷 雄二