公取によるSCE独禁法違反審決
中古“紛争”の元凶が排除される

 


 公正取引委員会は平成13年8月2日、株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)に対して、3年余の審判の結果、同社の販売政策(値引き販売禁止・中古販売禁止・横流し禁止)が独禁法違反であると審決し、同社はこれを受け入れることを表明しました。

 とりわけ中古に関しては、「中古品取り扱い禁止行為は再販売価格の拘束行為に包含され、同行為全体として公正競争阻害性を有するものと認められる。」とした上で、その理由として、「仮にPSソフトが頒布権が認められる映画の著作物に該当し、中古品取り扱い禁止行為が外形上頒布権の行使と見られる行為にあたるとしても、知的財産保護制度の趣旨を逸脱し、あるいは同制度の目的に反するものであるということはいうまでもない」と、中古裁判の動向に関係なくSCEの行為を断罪しました。

 SCEがプレイステーション(PS)発売時から採用した不当な販売政策の押し付けで多くの販売店の経営が行き詰まって業界を去り、3000万人といわれる直接間接的な中古ソフト売買利用者が不便を強いられました。中古販売禁止行為は今日のゲーム離れの下地となったものであります。

 中古裁判については、平成13年3月、東京高裁、大阪高裁が相次いで中古売買を合法とする判決を下し、現在、最高裁にて審理中ですが、そもそも同問題の元凶はSCEの販売政策にありました。PSがテレビゲーム市場で優位に立った時点(平成8年頃)にSCEは、今回公取によって断罪された販売政策の販売店への強要を強め、同社の方針に同調する一部のソフトメーカーや団体によって「中古撲滅キャンペーン」が繰り広げられ、その結果、中古問題は裁判所に持ち込まれ,その後6年にわたり、消費者の財産処分権に挑戦する「無益な論争」が続いたのでした。

 従ってSCEは、公取委による独禁法違反の審決を受け入れた以上、被害を与えた業界及び消費者に対し、中古問題の元凶となった自らの非についても謝罪して、充分に告知すべきであります。その上でようやく、ゲームソフトの健全な流通が復活すると思われます。
 
 

テレビゲームソフトウェア流通協会
代表理事 新谷雄二